DVD 作成は以下の手順で行います。
1. 構成とデザインを考える
2. GIMP でメニュー画面・ボタンの作成
3. メニューの MPEG ファイル作成
4. オーサリング
5. DVD イメージ作成、書き込み
−タイトルは一本で 6チャプターに分ける。
−トップメニューには本編再生とチャプター選択メニューへの移動を行うボタンを配置。
−チャプター選択メニューには各チャプターヘのボタンとトップメニューへの移動ボタンを配置。
トップメニューのデザインは以下のようなものを作ってみます。
チャプターメニューのデザインは以下のようなものを作ります。

選択されたチャプターの前にXマークが付きます。戻るのあたりを選択すると三
角形の部分に色が付きます。
背景レイヤーは以下のようになっています。
Button_mask レイヤーは以下のようになっています。

四角い部分がメニューを選択したときに色が付く部分です。ここでの配色は完成
時のものとは無関係なので適当で構いませんが最高で透明部も含めて4色までで
す。周りの白い部分が透明です。
次に各レイヤーを保存します。レイヤーの設定で該当レイヤーのみ表示し背景レ イヤーは JPEG で、Button Mask レイヤーは PNG で保存します。Button Mask レイヤーの方は画像メニューのモードでインデックスを選び、色数を4色にしま す。4色にしないと作成できません。上の各レイヤーのサンプルはそのまま使え るようになっています。
同様にして、チャプターメニューも GIMP で背景とボタンのマスクの二つのレイ ヤーを作り、それぞれ JPEG、PNG (4色) で保存します。

マスクの部分だけ色がつくのでこちらはXマークか三角形の部分が完成後に選択時に色が
付きます。
DVD のメニューも MPEG2 の動画からできています。上記 JPEG ファイルと PNG ファイル、お
よび適当な BGM ファイル (十数秒程度のここでは MP2 を使う。audio.mp2 とす
る) から作成できま
す。mjpegtools の jpeg2yuv、
mpeg2enc、mplex および dvdauthor の submux コマン
ドを使用します。mjpegtools のインストール方法に付いては MPEG ビデオファイルの作り方を、dvdauthor に
ついては DVD ビデオ作成を参照下さい。
あともう1つ次のような一行が入ったテキストファイルを vmgm.sub と言う名前
で作成します。
vmgm.png 00:00:00.00 00:00:00.00 0 0 0 1 1 1submux コマンドは MPEG にサブタイトルを入れ込むコマンドで、メニューの選 択部分もサブタイトルの一種として扱います。上記テキストファイルは submux コマンドを使う際に読み込む設定ファイルのようなものです。vmgm.png が 2. で作成したマスクの PNG ファイル、00:00:00.00 00:00:00.00 がサブタイト ル表示の時間の範囲で DVD のメニューの場合 0 から 0 でいいようです。次の 2つの数字はマスクの位置のオフセット値です。次の 4 つの数字はいろいろな色 の透明度を設定します。はっきりと法則性が分かっていないのですが、今回の場 合、上の設定でうまく行きます。
ファイルを用意したら、以下のようにして作成します。
$ jpeg2yuv -n 1 -I t -L 1 -f 29.97 -j vmgm.jpg | mpeg2enc -n n -f 8 -o vmgm.m2v各オプションの詳細に付いては man ページやコマンド打って出てくるヘル プを参照下さい。
$ mplex -f 8 -o /dev/stdout vmgm.m2v audio.mp2 | submux vmgm.sub > vmgm.mpg
同様にしてチャプターメニューの MPEG ファイルも作ります (vtsm.mpg)。
chapter1.mpgまず、チャプターメニューを含むタイトルセットを作成します。DVD のタイトル セットとは映画の本編などのようなひとかたまりの映像で、タイトルセットにメ ニュー(ここで言うチャプターメニュー)を作成できます。
chapter2.mpg
chapter3.mpg
chapter4.mpg
chapter5.mpg
chapter6.mpg
最初に以下のような内容を含んだ色情報のテキストファイルを作成し xste-palette.rgb というファイル名を付けます。拡張子は rgb から変更しては いけません。
000000 ff7feb 000000 008080 ff7feb 00ee35 286df0 ca4892 aaaea4 de8948 aeb76d 49a6dc 616389 98bc51 37b389 718947ここで気にするのは2つめの色、ff7feb です。マスクの色を RGB で 16進数で表 しています。その他の色も使い道はあるのですが、ここでは使わないので割愛し ます。これも法則性がはっきりとは分かっていません。
ボタンを作成したら、ボタンの範囲の座標を調べます。 GIMP で画像の上でカー ソルを動かすと左下に x,y で表示されるのでそれをメモします。例えば "Chapter 1" という文字とその左側の X マークを含んだ長方形の範囲の左上 (X1,Y1) と右下 (X2,Y2) を X1xY1-X2xY2 の様に表記します。"戻る" の下の三角は三角を含む長方 形の座標です。
チャプター1 の範囲: 130x160-355x200 チャプター2 の範囲: 373x160-595x200 チャプター3 の範囲: 130x230-355x270 チャプター4 の範囲: 373x230-595x270 チャプター5 の範囲: 130x300-355x340 チャプター6 の範囲: 373x300-595x340 戻るの下の三角の範囲: 340x380-380x420そして、以下のように dvdauthor コマンドを実行します。
$ dvdauthor -o dvd/ \ -m -b 130x160-355x200,vts1.1 \ -b 373x160-595x200,vts1.2 \ -b 130x230-355x270,vts1.3 \ -b 373x230-595x270,vts1.4 \ -b 130x300-355x340,vts1.5 \ -b 373x300-595x340,vts1.6 \ -b 340x380-380x420,vmgm1 \ vtsm.mpg \ -p xste-palette.rgb \ -t chapter1.mpg chapter2.mpg chapter3.mpg \ chapter4.mpg chapter5.mpg chapter6.mpg \ -i post=vmgm-m はメニュー作成をすると言う意味です。
すると dvd/VIDEO_TS/ と言うディレクトリができ、その中に VTS_01_0.IFO、 VTS_01_1.VOB、VTS_01_0.BUP、VTS_01_0.VOB と言うファイルができます。 VTS_01_1.VOB が本編の MPEG ファイル、VTS_01_0.VOB がメニューの MPEG ファ イルです。
続けてトップメニューを含むビデオマネージャを作成します。
$ dvdauthor -o dvd/ -T \ -m -b 125x225-485x285,vts1 \ -b 125x307-485x367,vtsm1 vmgm.mpg \ -p xste-palette.rgb各オプションの意味はタイトルセット作成のときと同じです。vts1 はタイトル セット1の最初に飛びます。vts1.1(タイトルセット1のチャプター1)と同義で す。vtsm1 がチャプターメニューに飛ぶ事を示します(タイトルセット 1のメニューと言う意味)。 vmgm.mpg が 3. で作成したメニューの MPEGファイルです。
前回の DVD ビデオ作成では DVD イメージを 作成してから XINE で動作確認しましたが、その前に確認できることが分かりま した。作成した dvd/ ディレクトリ (VIDEO_TS のあるディレクトリ) をフルパスで指定します。
$ xine dvd:/home/hoge/dvd/これでメニューなどをマウスを重ねることで選択し、クリックで移動できます。
$ mkisofs -dvd-video -o dvd.img dvd/ここで作ったイメージファイルを置いておきます。dvd.img (36MB)。XINE で読み込んだり DVD-R 等に焼け ばイメージをつかめるでしょう。
$ dvdrecord -v dev=1,0,0 speed=4 -dao dvd.img
ここでできた DVD はちょっとマイナーな問題があります。PC でマウスでクリッ クして選択する分にはいいのですが、家電の DVD プレーヤーでリモコンを使い ボタンを選択するときに移動方向がちょっと変です。上下ボタンを押しても左右 ボタンを押しても dvdauthor の -b オプションを並べた方向にしか選択が進み ません。
今回作ったメニューは単純なものでしたが、次のような事も出来ます。
1. 複数ページメニューの作成。チャプターが多数に渡りサムネイル表示にした
りしたい場合に複数ページに分けて "次へ"、"前へ" ボタンなどで移動できます。
移動時の指定は例えばページ 2に移動した場合は vtsm.2 とやります。
2. ボタンの複数色の使用。1. でサムネイル選択と移動ボタンを別々の色にした
い場合などに使います。マスクファイルと xste-palette.rgb ファイル、*.sub
ファイルを駆使して作ります。
この例のイメージファイルも置いておきます (ビデオの内容は同一)。→dvd2.img (37MB)
その他工夫次第では凝ったことが出来そうなのですが、dvdauthor のドキュメン トがほとんど用意されていないため試行錯誤で行うしかないようです。